2025年5月30日

この記事でわかること
- 普通充電と急速充電の違いと、どちらを選ぶべきかの判断基準
- kWhって何?バッテリー容量の基礎知識をわかりやすく解説
- 自分の車に合った充電方式の見つけ方と充電プラグの基本
はじめに
電気自動車(EV)の購入を決めた方、検討中の方が最初にぶつかる壁が「充電ってどうするの?」という疑問です。ガソリンスタンドに慣れた私たちにとって、電気で走る車の「充電」は未知の世界ですよね。でも安心してください!EV充電の基本を理解すれば、実はとてもシンプルで便利なシステムなのです。この記事では、EV充電道場の入門編として、誰でも理解できるよう基本をお伝えします。
EV充電の基本:普通充電と急速充電
普通充電と急速充電の違いとは
EV充電には大きく分けて「普通充電」と「急速充電」の2種類があります。
普通充電は主に家庭や職場などで使われる充電方式です。エアコンや食洗機と同じ家庭用(200v)の交流電流(AC)を使い、充電速度はゆっくりですが、バッテリーに優しい充電方法です。「おうちEV充電」として、多くのEVオーナーが毎日使っている方法です。
一方、急速充電は高速道路のサービスエリアや大型商業施設に設置されている充電方式で、直流電流(DC)を使用します。短時間で大量の電気を充電できるため、長距離ドライブの途中で充電したい時に便利です。
例えるなら、普通充電は「ゆっくり食事を楽しむ」スローフード感覚で、急速充電は「立ち食いでササッと済ませる」ファストフードなイメージ。どちらも大切な充電方法です。
普通充電がおすすめな理由
初めて買ったEV/PHEVだから、便利に快適に乗りたいですよね。そのためには、日々の充電が大切です。せっかくのEVです、わざわざ充電スタンドに通わずおうちで充電しましょう。「朝起きたら満充電!」という快適な生活を始めたら、もう前には戻れません。夜寝る前に充電ケーブルを繋いでおけば、朝にはバッテリーが満タンになっています。
そして、普通充電の魅力は、バッテリーへの負担が少なく長持ちすることと、急速充電よりも料金が安いことです。ガソリン代の半分以下で済むケースも珍しくありません。マンションや戸建てに「EV充電コンセント」を設置すれば、まるでスマホを充電するような手軽さで車も充電できるのです。
バッテリー容量(kWh)って何?
kWhは電気の「タンク容量」
EVを理解する上で避けて通れないのが「kWh(キロワットアワー)」という単位です。これは車が蓄えられる電気の量、つまり「電気のタンク容量」を表しています。
ガソリン車のタンクが「40リットル」「50リットル」という容量があるように、EVのバッテリーにも「30kWh」「50kWh」「80kWh」といった容量があります。この数字が大きいほど、一度の充電で長い距離を走れます。
例えば、30kWhの軽EVなら約200km、50kWhのコンパクトEVなら約350km、80kWh以上の大型EVなら500km以上走ることができます。毎日の通勤や買い物程度なら、中型サイズのバッテリーで十分対応できるでしょう。
充電時間の目安を知っておこう
充電時間は、バッテリー容量と充電設備の出力によって決まります。一般的な家庭用普通充電(200V・16A)の場合:
小型EV(30kWh程度)なら約10時間、中型EV(50kWh程度)なら約16時間、大型EV(80kWh程度)なら約26時間が目安です。
「普通充電ってそれなりに時間がかかるんだ」と思ってしまいますよね。しかし、実際に自宅で普通充電を利用しているEVオーナーの多くは、この充電時間をまったく問題視していません。むしろ、最高の充電方法だと言う人も少なくありません。
なぜでしょうか?
それは、実際の使用パターンが「0%から満充電まで」というシナリオではないからです。多くのオーナーは、毎日の走行分だけを充電したり、バッテリー残量が半分以下になったら充電するといった使い方をしています。また、寝ている間に充電するので、充電待ちの時間は「0分」です。
だからこそ、WeChargeは自宅での普通充電が大切だと考えています。「夜寝る前にコンセントに繋いでおけば、朝には満タン」。おうちEV充電で便利で快適なEV充電ライフを送りましょう。
充電口(プラグ)の種類と選び方
主な充電口を覚えよう
充電口の型は普通充電用・急速充電用で違うので、EVには充電口が2つあります。(テスラだけ両用なので1つ)。そして車種によっても異なるため、自分の車に合ったタイプを知っておくことが大切です。
普通充電用: Type1(J1772)は、トヨタや日産など多くの日本車で採用されています。Type2は主に欧州車で使われるタイプです。テスラ車は(NACS)独自規格なので、充電する時は別途アダプターの装着が必要です。
急速充電用: CHAdeMO(チャデモ)は日本発の規格で、日産リーフなどに使われています。CCSは欧米で普及している規格で、最近の日本車にも採用が増えています。前述のとおりテスラ車は独自規格なので、変換アダプターで他の規格も利用可能です。
購入予定の車種のコネクタタイプは、ディーラーで確認できます。「マンションEV充電」を検討する際も、対応するコネクタタイプを確認しておくと安心です。
自分に合った充電環境の選び方
充電環境を選ぶ時は、まず自分の住環境を考えてみましょう。戸建てならType1(J1772)の対応したケーブルが備え付けの壁掛け型やスタンド型の充電器設置が可能ですが、ちょっとお値段が高め。コスパを考えるならコンセントタイプが一番リーズナブル。マンションでも、管理組合と相談してコンセント型の設置や共用充電器の導入を検討できます。
「分譲マンション電気自動車充電」が難しそうに思えても、最近は専用コンセントを各駐車場に設置するサービスが登場しており、マンション住まいでも「電気自動車自宅充電」が現実的になっています。
充電設備の選択で迷った時は、まず普通充電環境を整えることから始めるのがおすすめです。急速充電は外出先で利用できるスポットが増えているので、まずは自宅での充電環境を優先して考えましょう。
まとめ
EV充電道場の白帯取得への第一歩として、普通充電と急速充電の違い、バッテリー容量の基本、充電コネクタの種類について学びました。「朝起きたら満充電」という便利な生活は、基本を理解すれば決して難しくありません。
次は具体的にどこで充電するか、場所選びの基本を学んで、さらにEV充電の理解を深めていきましょう。マンション住まいの方も、戸建ての方も、自分に最適な充電環境がきっと見つかります。EV充電道場で一緒に学び、快適な電気自動車ライフを実現していきましょう!